今回は井筒俊彦の『「コーラン」を読む』を取り上げました(「メディア」ページ「雑誌」セクション)。終末に関するムハンマド初期の預言を読むと、情景の具体的な描写が実は終末の切迫という危機を表現するものだったことがよくわかります。旧約の創造記事と同じです。他に、田中小実昌の自伝的小説『ポロポロ』とか。でもいちばん書きたかったのは、「原罪型」と「戒律型」という宗教の2類型です。これがわからないと、戒律の意味や位置づけが理解できません。ユダヤ教の律法遵守も、いろいろ面白い話がいっぱい。