旧統一教会をめぐる事件から、宗教とは、信仰と社会との関係とは、を問い直す記事です(メディアページ)。同じコラムの曹洞宗の南直哉さんは、永平寺で20年修行をなさったお坊さんで、さすがにまっすぐ問題の核心を突いた説明です。宗教を神との取引と考えるな。信じてもいいが頼ってはいけない。どんな教えも真に受けるな。宗教は杖にはなるがおんぶはしてくれない。家庭医のようなかかりつけの宗教者をもてなど。こういう説教をもっと聞きたい。わたしのは、宗教とは個人の内面の自由で、政治権力の介入や世間の圧力を防ぐことが人権の始まりだという話。「もともと宗教にはどこか反社会的なところがある」と書いたところは共通していますが、「カルト宗教を定義するのは難しい」という視線は、紙面作りの意図とはずれているかも。