徳島大学総合科学部の「小論文」課題で、聖心女子大のとは違っています。今回は『不寛容論』のうちでも第5章、一夫多妻論です。ミルの『自由論』からモルモン教のいわゆる「集団的愚行権」を論じたところで、一夫多妻を容認すべき理由と禁止すべき理由をそれぞれ別個に列挙し、その上で日本に一夫多妻制を導入すべきかどうかを論ぜよ、という本格的な内容です。こういう試験はいいですね。採点はたいへんだろうけど、学生は鍛えられます。折しも、Voice 6月号の「人生相談」で、こういう対論を授業内でも奨励すべきことを書いたばかりです。なお、各人の信ずる宗教によって異なる私法が適用される「人的不統一法」の話は、インドネシアよりもマレーシアの方が例としては適切だったかなと思います。追記:誤字のご指摘ありがとうございました。お読みいただき、とても嬉しく思います。