先日の読売記事の裏に出ていたので、興味を惹かれて観に行きました。夫婦の愛と男たちの愛とが交錯する、とても美しくて心に迫る物語です。モロッコの古都が舞台で、町のたたずまいが数年前に行ったフェズやメクネスにそっくりでした。狭い裏通りの陰影、床のタイル、公衆浴場(ハマム)の湯気、タジン鍋のある食卓。葬儀のときに自然と口に出る詩歌は、いったい何て言ってるんだろう。アザーンが聞こえたときにする人差し指の仕草は、いったいどんな意味があるんだろう。