2016.12.25 今年は25日が日曜日なので、第4アドヴェントまであり、しかもイヴ礼拝が土曜日ですぐ翌日がクリスマス、そして元旦も日曜日。
今年は25日が日曜日なので、第4アドヴェントまであり、しかもイヴ礼拝が土曜日ですぐ翌日がクリスマス、そして元旦も日曜日。7年に一度は回ってくるこの巡りは、ど真ん中だけどちょっとたいへん。全国の教会のみなさん、お疲れさま。実はここ数年、グローバル人材育成支援 (GGJ) のイベントがクリスマス聖日にあって出られませんでした。最終年度の今年、幸い文科省関係の方々が日程を変えてくれたので、久しぶりに礼拝に出席できます。
2016.12.18 「権威の蝕――正統の復権は可能か」の連載第4回が出ました(「論文」ページ)。
権威の蝕――正統の復権は可能か」の連載第4回が出ました(「論文」ページ)。『小説トリッパー』という誌名は、「小説と評論という分野の間をトリップする」というのがコンセプトなのですが、今号は評論はわたしのだけでちょっと寂しい。でも、有名小説家の新連載がいくつもあって、アマゾンでは文芸雑誌の「ベストセラー1位」というバナーがついています。さすが。
2016.12.10 新年号の『世界』は「トランプのアメリカと向き合う」という特集。
新年号の『世界』は「トランプのアメリカと向き合う」という特集。「トランプの神学」について書きました(「論文」ページ)。彼が若い頃通っていた5番街にあるマーブル・チャーチは、実は植民地時代からある最古の教会の一つで、ニューヨークがニューアムステルダムだったころ、オランダ改革派の牙城でした。ところで、今この種の雑誌はどのくらい読まれているんだろう。。。
2016.12.06 昨日はNHK総合TV解説番組「視点・論点」、朝日新聞の記事、読売新聞の記事がいっぺんに出ました。
昨日はNHK総合TV解説番組「視点・論点」、朝日新聞の記事、読売新聞の記事がいっぺんに出ました(MEDIAページ「講演」ページを参照)。たまたま重なっただけですが、おまけに「デイリー新潮」の記事も同日 Yahoo News にアップされました(左欄参照)。おかげでまたアマゾンで「ベストセラー1位」のバナーがついています。もう2年も前の本なのに、ありがたいことです。
2016.12.04 大学教育学会(千葉大学)が終了(「講演」ページ参照)。
大学教育学会(千葉大学)が終了(「講演」ページ参照)。ICUは「一般教育学会」という名称だった頃からの関わりなのでお引き受けしました。続くパネルのコメンテーターも務めましたが、鈴木宏昭先生(青山学院大学)の認知科学からのお話が面白かった。マニュアルやチェックリストやルーブリックは、ポランニーの言う「近位項」なので、問題はそれが本来達成すべき「遠位項」としてのアクティヴラーニングになっているかどうかです。
2016.11.29 「大宅フォーラム」でアメリカ大統領選を振り返っての講話(「講演」ページ参照)。
「大宅フォーラム」でアメリカ大統領選を振り返っての講話(「講演」ページ参照)。大宅映子さんの主宰するビジネス人向けの懇話会ですが、お父上の大宅壮一氏が始めた「NISフォーラム」を引き継がれ、通算200回以上続けられています。ICU7期のご卒業で、いつもパワフルな大宅さん。ときどき新聞に掲載されるコメントは、わたしも大好きでこの欄にも紹介しました(2/24)。
2016.11.27 今年もアドヴェントの季節になりましたので、1本目のろうそくをともします。
今年もアドヴェントの季節になりましたので、1本目のろうそくをともします。NHK総合テレビ解説番組「視点・論点」の録画撮り。12/5の放送予定ですが、朝が早すぎて見る人は少ないでしょう。再放送も昼間だし。途中で大事な単語を飛ばし読みしたら、最初っからやり直し。論説なので、編集の手を入れない方針なのだそうです。解説委員の藤野さんにお世話になりました。
2016.11.21 朝日新聞夕刊に「トランプ氏 次のカードは・・・『予測不能』な米次期大統領 分析イベント相次ぐ」というタイトルのインタヴューが掲載されました。
朝日新聞夕刊に「トランプ氏 次のカードは・・・『予測不能』な米次期大統領 分析イベント相次ぐ」というタイトルのインタヴューが掲載されました(MEDIAページ参照)。上智大学でのジェラルド・カーティス氏と藤崎前駐米大使との対談、記者クラブでのグレン・フクシマ氏の講演と並んでいますが、わたしのは「イベント」というわけではありません。なお、同じ夕刊でも、早版と遅版があって、遅版は別のニュースが入ったため少し短くなっているそうです。
2016.11.13 五番街を歩いてトランプタワーの近くに来たら、ものものしい警戒。
五番街を歩いてトランプタワーの近くに来たら、ものものしい警戒。反トランプのデモに遭遇しました。みな思い思いのプラカードを掲げていて面白い。”THIS xxxxx GRABS BACK”というのもあった。Pで始まる5文字、トランプ氏の下品なロッカールームトークへの反撃。”Dump Trump, Racist, Sexist, Anti-gay!” というスローガンもビートが効いてて上手。見ていると、「一緒に歩こうよ」という誘いに応じて次々に歩道の人々が加わってゆきます。
2016.11.12 United Board 理事会が終了。
United Board 理事会が終了。メールをあけると日本からの取材依頼がたくさん来ていますが、お引き受けできるのは少しだけ。おかげでわたしの本は2年前に出たのに、アマゾンでまた「ベストセラー1位」のバナーがついています。もうそろそろ落ち着いて次の話をしたいと思っていたら、この番狂わせでまた再版、「トランプで儲けた」と皮肉を言われそうです。
2016.11.10 選挙とは無関係の用事でニューヨーク市に来ています。
選挙とは無関係の用事でニューヨーク市に来ています。トランプ氏の勝利は、機内で知りました。機長さんが気を利かせて臨時アナウンスをしてくれたからです。機内からは、驚きと悲鳴と歓喜の入り交じった声が聞こえました。この街は圧倒的にクリントンびいきなので、会う人がみな葬式のような顔をしています。トランプタワーの前には、テロを警戒して大型トラックが壁のように並べられています。
2016.11.06 「しんぶん赤旗」に拙著の短評が載っていました(10/30付「本と話題」)。
「しんぶん赤旗」に拙著の短評が載っていました(10/30付「本と話題」)。卒業生のお母様でもある文化部の記者さんから、「近著ではないので控えめですが」とお知らせをいただきました。一緒に並んでいるのは『崩壊するアメリカ』や『崩れ落ちる理想国家』など、サンダース旋風とトランプ現象に焦点を当てたポップなものばかり。さて、選挙の結果は吉と出るか凶と出るか。
2016.11.03 「アジア学長フォーラム」(亜細亜大学)は初日だけ参加。
アジア学長フォーラム」(亜細亜大学)は初日だけ参加。今日は銀行の理事研修。最近は金融や投資の関係の会社から、アメリカの宗教的伝統や大統領選挙の話を依頼されることが多くなりました。ビジネスや利益に直接つながるわけではないけれど、背景となるアメリカという国とその人びとの精神を理解しておきたい、という強い意欲を感じます。
2016.10.27 慶應丸の内シティキャンパスで「夕学五十講」。
慶應丸の内シティキャンパスで「夕学五十講」。丸ビルの7階で行われる定例講演会で、目の前にいるのは130人ですが、オンラインで全国の大学や商工会議所11拠点に配信され、講演後の質問も大阪や岡山から飛んできました。社員教育にも使われているとかで、いくつかの企業の名前がありました(「講演」ページ)。みなさん大学を卒業すると、急に勉強熱心になるようですね。
2016.10.23 京都でピューリタニズム学会関西支部会。
京都でピューリタニズム学会関西支部会。武井さん(京都大学)がロック『キリスト教の合理性』の分析、富田さん(東海学院大学)が17世紀スコットランドを二つの革命で通史的に見る試み。竹澤先生にお世話になり、昼も夕も京料理を満喫しました。明日も早いので夜遅く日帰り、というのがつらい。
2016.10.19 大東文化大学で David Hall (Harvard Divinity School) の講演。
大東文化大学で David Hall (Harvard Divinity School) の講演。もう日本は6度目とかで、学外の出席者は初期アメリカ研究でお馴染みの仲間ばかり。植民地時代からのアメリカの政教関係を辿りました。わたしは最近の講演ではトランプ候補を19世紀のアンドリュー・ジャクソン大統領と比較して話しますが、Hall 先生もそういう話をしているとか。実に力強い後ろ盾ですね。さてアメリカは、明日の最終討論会を経て正気を取り戻すかどうか。
2016.10.13 『バカ田大学講義録なのだ!』が面白いって書評にあったから読んだけど、そうでもなかったな。
バカ田大学講義録なのだ!』が面白いって書評にあったから読んだけど、そうでもなかったな。「リッパなバカになるのは大変なんだ」という赤塚不二夫の「これでいいのだ!!」人生相談の一言がいい。「ただバカっつったって、ホントのバカじゃダメなんだ。知性とパイオニア精神にあふれたバカになんなきゃいけないの。」やっぱりバカボンのパパに比べると、みんな「ごく普通のリコウな人」なのだ。
2016.10.09 「秋田能代文化講演会」でアメリカの反知性主義について話しました(「講演」ページ)。
「秋田能代文化講演会」でアメリカの反知性主義について話しました(「講演」ページ)。悪天候のなか、一昨年の講演者だった根本敬先生がわざわざ東京から新幹線でおいでになっていました。上智大のビルマ専門家で、「乗り鉄」なんだとか。日曜日は0期生の丹波先生と同窓生が3人揃って能代教会に出席、その後「十二湖」の「青池」へ連れて行ってもらいました。ほんと、青インクを流したような不思議な透明色。
2016.10.06 今朝の日経新聞「交遊抄」に、小田嶋隆のことを書きました(MEDIAページ)。
今朝の日経新聞「交遊抄」に、小田嶋隆のことを書きました(MEDIAページ)。思わぬところから「読みました」とメールをもらいます。学生が読んでいるのにもびっくり。今のうちから日経を読むなんて、見所があります。「小石川中等教育学校」と名を変えたその学校のクラス会幹事からも。来月のクラス会は海外出張で出られないんだけど、五変異A会のみなさん、楽しんでね。
2016.10.04 不識塾倶楽部での講義(「講演」ページ参照)。
不識塾倶楽部での講義(「講演」ページ参照)。こちらは春にお話しした不識塾の修了生たちの勉強会で、今日は過去最多の出席者だとか。企業の中核を担う人びとが80人も「リベラルアーツ」研修に集まって哲学や宗教学の議論をする、というのは何だかとても嬉しいですね。懇親会ではダイキンの挑戦の話がチャーチとセクトの論拠枠にぴたりとはまって、面白かった。
2016.10.01 学会誌『日本の神学』に長文書評を書きました(MEDIAページ「書評欄」を参照)。
学会誌『日本の神学』に長文書評を書きました(MEDIAページ「書評欄」を参照)。安酸敏眞著『人文学概論』で、人文学の歴史と現在をまとめた教科書でありながら、日本の大学に蔓延する人間理性のヒュブリスへの問いかけに満ちた好著です。その同じ巻に、わたしの本も書評されていてびっくり。これまで20本以上の書評が出ましたが、本格的な学術書に書評されたのははじめてかも。宮平望先生ありがとう(「著書」ページ)。
2016.09.24 『小説トリッパー』の連載「権威の蝕」第3回が出ました(「論文」ページ)。
『小説トリッパー』の連載「権威の蝕」第3回が出ました(「論文」ページ)。正典は正統を定義しない、むしろ正統こそ正典を定義してきたのだ、という話。次回は教義も正統を定義しない、って話になるんだけど、だんだん書くのが難しくなります。というのも、これは憲法改訂の正統性が隠れ主題だから。
2016.09.20 日本倶楽部での講演(「講演」ページ)。
日本倶楽部での講演(「講演」ページ)。先日お話に行った日本興業倶楽部と、日本倶楽部と、それに英語が公用語の東京倶楽部の違いがわかりました。鹿鳴館時代からの社交場とかで、ほとんど男性会員ばかりですが、そういえばエディンバラでクラブに招かれた時も、「ここは昔ながらのポリシーでやっているから、男女同権論者ならお引き取り願います」と入り口で言われたのを思い出した。
2016.09.14 ダニエル・ミグリオリ『現代キリスト教神学――理解を求める信仰』が刊行されました。
ダニエル・ミグリオリ『現代キリスト教神学――理解を求める信仰』が刊行されました。プリンストンの組織神学者で、アメリカ・プロテスタンティズムを代表する良書です。正統で王道だけれど、無難でも退屈でもなく、拡がりがあって冒険がいっぱい・・・と「推薦のことば」に書いたら、日本基督教学会(広島女学院大学)で会った何人かにいい文章だと言われたので、読んでみてください。翻訳者の下田尾先生ご苦労さま。
2016.09.05 また私大連の会議。
また私大連の会議。今度は特に理事長と学長の役割について。東京女子大学と追手門大学の例が興味深かった。学校教育法の改正が大学の自治や学問の自由を脅かすかのような議論はさすがになくなりましたが、学内のガバナンスには各大学とも苦労しておられるようです。学内選挙は人間関係を悪くし、教育研究への意欲を殺ぐ、という意見に賛否両論あり。大きな制度改革の時代には、内部の論理だけで意向投票をするのは危険かも。
2016.08.30 私大連の教学担当理事者会議が終了。
私大連の教学担当理事者会議が終了。高大接続がテーマでしたが、大学入試の改革で高校までの教育を変えようというのは、目的と手段が違うように思います。今や日本は大学進学率が5割を超す全入段階。入試で高校教育の質を担保できる時代ではありません。そもそも日本の入試制度は、巨大な知力の浪費です。共通の卒業資格試験をした後は、1点刻みの学力試験でなく各大学それぞれにAOのような選抜をしたらどうでしょう。ほんとは、高大は接続していても不連続の方がいい。
2016.08.26 昨晩は1年ぶりにBSスカパー!「ニュースザップ」に出演。
昨晩は1年ぶりにBSスカパー!「ニュースザップ」に出演。神田愛花さんは、可愛いだけじゃなくて知性も技量もなかなかの実力派MCでした。アーサー・ビナードさんは「闘う詩人」で、ますます過激になってるし。今日は札幌への途中駅「恵庭」のアナウンス”The next stop is anywhere”を聞いて、「それって『どこでもドア』じゃん」というビナードさんの『言の葉食堂』を思い出しました。
2016.08.18 卒論合宿。
卒論合宿。卒業生や院生の成長ぶりもよく見えました。学生たちが読書会のために選んだのはフレイザーの『金枝篇』。天皇の生前退位が話題になっている今日、これほど的の中心を射貫くような本は他にありません。中日に近くの「おいしい学校」に行きました。アルマイトのお皿で揚げパンとかソフト麺とかの給食が出て、わいわい盛り上がっていました。
2016.08.12 『反知性主義』のアマゾンのレビューがいつの間にか増えて、30件になっています。
反知性主義』のアマゾンのレビューがいつの間にか増えて、30件になっています。みんなおおむねよい評価ですが、読んだ上にわざわざ書評を書いてくれるなんて、それだけでもありがたいことです。「新潮ブックフェア」で新しい帯にトランプの写真が使われているからか、トランプ現象やサンダース現象を理解するのに参考になるとかならないとか。でも出版したのは2年前で、トランプはまだ登場していませんでした。
2016.08.07 ええっ、『オックスフォード英語辞典』(OED) にはハイフネーションが載ってないっ!@#。

 校正刷りを見ていて怪しくなったので、いちばん正しい切り方を調べようと思ったら、ないのです! 巷のちっこい辞書にすら載ってるのに。

ええっ、『オックスフォード英語辞典』(OED) にはハイフネーションが載ってないっ!@#。 校正刷りを見ていて怪しくなったので、いちばん正しい切り方を調べようと思ったら、ないのです! 巷のちっこい辞書にすら載ってるのに。いろいろ調べていったら、語の切れ方というのは時代や場所によって変遷するので、OED のような包括的な辞書ではもはや不可能なのだそうです。何でもデカければ信頼できる、っていうわけじゃないんだ。戦艦大和も沈んじゃったし。

2016.08.04 Gilead がとてもよかった。
Gilead がとてもよかった。オバマ大統領がインタヴューで大好きな小説だと言っているので読んでみたけれど、真面目でどこか調子はずれの老牧師が書いた長い手紙という体裁で、章も何もありません。でもアメリカはこういう田舎を理解しないとわからない。おしゃべりでない言葉の重み。カール・バルトとフォイエルバッハが大事なところで登場するし、聖書のことが特に説教者の視点で頻繁に出てくるので、日本では読者が限られるかも。てゆうか、こんな小説がピュリッツァー賞を取る国って何?
2016.07.30 ちょっと気が早いですが、12月の大学教育学会(千葉大学)の案内がもうアップされています。
ちょっと気が早いですが、12月の大学教育学会(千葉大学)の案内がもうアップされています。「大学生の学びとこれからの教養教育」。昔の「一般教育学会」なので、ICUとも深いつながりがあり、リベラルアーツの意義を考えるにふさわしいところです。でも考えてみると、わたしは大学教育の専門家ではまったくありません。「あなたが若かった時には、自分で帯をしめて、思いのままに歩きまわっていた。しかし年を取ってからは……ほかの人があなたに帯をつけ、行きたくない所へ連れて行くであろう。」(ヨハネ21:18)
2016.07.22 宮城幹夫さんの博士論文 Theology of Social Justice in Okinawa がついに出版されました。
宮城幹夫さんの博士論文 Theology of Social Justice in Okinawa がついに出版されました。Oxford Centre for Mission Studies という宣教研究所のシリーズで、Regnum 社から出ています。わたしも指導教員として、裏表紙の推薦文を書きました(MEDIAページで”Back Cover Endorsements”をクリック)。すばらしい業績です。宮城さん、長年の努力が実っておめでとう。
2016.07.16 「現代ビジネス」というウェブ媒体に、オバマ大統領の任期を総括する記事を書きました(「論文」ページ)。
現代ビジネス」というウェブ媒体に、オバマ大統領の任期を総括する記事を書きました(「論文」ページ)。なお、タイトルと小見出しは編集者のもので、わたしの文章は本文だけです。わたしがつけた題は「オバマの悲願とアメリカの失敗」。担当編集者がつけた題は、「多発する銃撃事件で露呈したアメリカの「分断」――オバマの悲願である『統合』はなぜ達成されないのか?」。でも、どんな題をつけようと、すぐ隣に並んでいる「某大学セクハラ」の記事には勝てません。
2016.07.11 リベラルアーツ研究会で、『ビジネスの倫理学』著者の梅津光弘先生のご講演。
リベラルアーツ研究会で、『ビジネスの倫理学』著者の梅津光弘先生のご講演。会社の不祥事は、テロや地震や為替変動と違って保険を掛けることができない巨大なリスクであること。アメリカでは企業犯罪に巨額の懲罰金が科されるが、利潤追求という企業のわかりやすい使命からしてこれが非常に有効なのに、日本にはいつまでも導入されないこと。日本の司法はほんとに消極的ですね。大学も。
2016.07.03 オバマ大統領の任期満了が近づくので、その8年間を総括する記事を書いています。
オバマ大統領の任期満了が近づくので、その8年間を総括する記事を書いています。いろいろ調べてみると、彼の発言には神学的に含蓄の深いものが多く、トランプを追うよりずっと面白いことがわかりました。キング牧師やニーバーだけでなく、ボンヘッファーまで登場します。同時に、なぜオバマの悲願である分断の統合ができないかも、よく見えてきます。講談社系のウェブに掲載されます。
2016.06.25 『ベストエッセイ 2016』が出ました(MEDIAページ)。
ベストエッセイ 2016』が出ました(MEDIAページ)。昨年一年間に発表されたエッセイのうち61編が選ばれており、わたしのも入っています。日本文藝家協会編で、編集委員代表は三浦しをんさん。もともとは講談社の『群像』に書いたエッセイですが、よく知られた小説家たちと一緒に並ぶのは面映ゆい。「テイカカズラ」という花の名の古式正しい由来と、ICUの「バカ山」をめぐって、「正統」の在り方を大まじめで神学的に論じたものです。
2016.06.20 「権威の蝕」連載第2回が出ました(「論文」ページ)。
権威の蝕」連載第2回が出ました(「論文」ページ)。今回は、丸山眞男論です。日本思想史は守備範囲外なので、勉強にだいぶ時間がかかりました。正統と異端の問題を、政治の面から見ていた丸山の理解を、宗教の面から読み直すとどうなるか。考えを進めて行くと、彼の正統論が未完に終わらざるを得なかった理由も見えてきます。
2016.06.10 このところ新潮選書が気を吐いています。
このところ新潮選書が気を吐いています。老舗の人文系出版社が経営危機を迎える中で、次々に良書が出ます。猪木武徳『自由の思想史』も面白かった。福澤(ギゾー)の政教二元権力による楕円統一体論、自由が特権であること、恒産の所有を前提すること(それで堀米家は紅花の豪商か)、保護されてのみ存在し得ること、政教分離の意味が日米で正反対であることなど、拙論と重なるところも多い。最後がリベラルアーツと神的なものの観想で終わっているのも示唆深いですね。
2016.06.08 阿川尚之『憲法改正とは何か』は、前著『憲法で読むアメリカ史』と同様によい視角で書かれていてお薦めです。
阿川尚之『憲法改正とは何か』は、前著『憲法で読むアメリカ史』と同様によい視角で書かれていてお薦めです。アメリカ憲法は、改正手続きが含められていたから成立したし、実際に改正されたから正統性と安定性が増した、という論旨で、何やら昨今の論議とシンクロしているところがいかにも、という感じ。ちょっと奇妙なのは、日英を問わず出典と先行研究が一切触れられていないこと。
2016.06.06 アメリカ学会年次大会が終了。
アメリカ学会年次大会が終了。熊本県立大学で開催の予定でしたが、震災で急遽東京女子大学に。小檜山先生ご苦労さまでした。初日の午後、5人の歴代元会長が並んで言いたい放題(特に最後の古矢旬先生)のセッションが面白かった。あれがもう少し長い方がよかったな。今日のフルブライトの会(アメリカ大使館)でもきっとお会いする人が多いので、3日続きか。
2016.06.03 わたしの『反知性主義』がまた入試に使われました。
わたしの『反知性主義』がまた入試に使われました。今度は第3章の冒頭、「万人の平等」という理念の神学的起源の部分。もちろん入試なので事前の連絡はありませんが、事後にていねいな著作権許諾の依頼と使用料の支払いが来てわかります。今回はある地方私大で、使ってもらうのはありがたいことです。受験生のみなさん、入試のためだけの勉強は虚しいけど、こういう勉強なら有意義です。
2016.06.01 『アジア時報』に「民主主義と文民統制の反転――世界的危機としてのトランプ大統領」を書きました(論文ページ)。
アジア時報』に「民主主義と文民統制の反転――世界的危機としてのトランプ大統領」を書きました(論文ページ)。大統領が軍指導部の信頼を得られないと、文民統制の深刻な危機が訪れます。ナチ第三帝国の時代に、独裁者ヒトラーの暗殺とクーデタを謀ったのは、プロイセン王国以来の伝統ある国防軍の指導者たちでした。神学者で現代の殉教者と言われるボンヘッファーもその一人。アメリカにも同じことが起こるとは思わないけど、深刻です。
2016.05.28 先崎彰容氏の最近著『違和感の正体』に深く共感。
先崎彰容氏の最近著『違和感の正体』に深く共感。「社会全体が権威の引き摺り下ろしに拍手喝采を送る傾向」が、二度目の東京オリンピックが一度目と決定的に違うことだし、シッター・サーヴィスを強いられる学校教師の矛盾の原因でもある。行政や体制や権威を批判することが正義だ、という風潮は、自信のなさと過剰な自意識の両方をよく説明してくれます。反知性主義の捉え方や扱い方もすばらしい。内容的にわたしの連載「権威の蝕」とも共鳴します。とても刺激的で、こんなにハッキリ言えるのがちょっと羨ましい。
2016.05.25 『東洋経済』(5月25日号)にインタビュー記事が載りました(MEDIAページ「大学関係評論」を参照)。
東洋経済』(5月25日号)にインタビュー記事が載りました(MEDIAページ「大学関係評論」を参照)。リベラルアーツやグローバル教育論とは別にランキングも載っていますが、日本のは比例数でなく絶対数でやるので、小規模大学はどうしても不利になります。大きな大学ほどよい教育ができるわけではないので、これは「本当に強い大学」じゃなくて「本当にデカい大学」ランキングです。
2016.05.21 「不識塾」での講義(講演ページ)。
不識塾」での講義(講演ページ)。「世界と日本を考える真のリーダーを育成する」という中谷巌先生の私塾ですが、30人ほどの企業人が集まって毎週末にリベラルアーツの徹底的な学びと討論を1年間繰り返すという、格調高いセミナーです。春のモジュールは哲学・宗教・歴史が主軸。こんな企画に毎年企業が高い授業料を負担して幹部を送ってくる、というところに、日本の希望があるように思います。ちなみに、これを英語で夏期集中でやるのが、ICU Global Leadership Studiesです。
2016.05.20 仏教のケネス田中先生(武蔵野大学)と神道の鎌田東二先生(上智大学)との対話イベント。
仏教のケネス田中先生(武蔵野大学)と神道の鎌田東二先生(上智大学)との対話イベント。特に鎌田先生のぶっとんだ神秘体験のお話とホラ貝の「ブォ~~」が迫力あって面白かった。久しぶりに教室でたくさんの学生と話しました。「宗教間対話」って、ちょっともう古くさい感じだけどね。
2016.05.14 朝日新聞の教育面に、キリスト教系大学の記事が載りました。
朝日新聞の教育面に、キリスト教系大学の記事が載りました。関西学院大、青山学院大、上智大との比較でICUが出ています。これもしばらく前に取材を受けたものですが、統計の引用がちょっと変。文化庁の宗教統計調査では、信徒総数が約2億人でキリスト教徒は約200万人。ところが記事は、信徒数の数字だけを真に受けて、あとは実際の総人口1.3億人から無理に計算して「1.5)」という数値を出したのでしょう。それじゃ三菱自動車みたいです。真実は、わたしの本の中に書いてあります。
2016.05.10 「中外日報」に書きました(MEDIAページ)。
「中外日報」に書きました(MEDIAページ)。3年ぶりかな。「アメリカ大統領選トランプ現象・反知性主義の伝統」。仏教系の新聞ですが、よく見ると「真宗用語が伝わらない現代の布教にブログの活用」とか「僧侶ら連日の炊き出し」とか「一生かけた菩薩道」とか「念仏者九条の会」とか、何だかキリスト教系の新聞とおんなじ話が多くて同志意識を感じます。お互いご苦労さまです。
2016.05.06 昨日の朝日新聞「オピニオン&フォーラム」記事は、直接紙面で読んだ人とは別に、ネット媒体に転載されたものを読んだ人が多いようです。
昨日の朝日新聞「オピニオン&フォーラム」記事(MEDIAページ)は、直接紙面で読んだ人とは別に、いろいろなネット媒体に転載されたものを読んだ人が多いようです。だからネットに出てくるのは、朝日を購読していないし購読したくもない人が朝日の記事に接した時に書く意見なのでしょう。でもね、入れ物で護憲とか改憲とかのレッテル貼りをしないで、まずは内容を読んでもらいたい。大事なのは保守の王道なんです。
2016.05.04 ええっ。テッド・クルーズ撤退? 
ええっ。テッド・クルーズ撤退? 党大会まで何とかもうちょっと持ちこたえてくれるかと思ってたのに。ほなケーシックさんどないしますねん? まことにアメリカは「熱病」の蔓延を食い止めることができないようです。新潮の編集者じゃないけど、何だか「トランプ現象を予言した本」とか言われて喜んで儲けていると、アメリカのメディアと同罪のような気がしてきます。
2016.04.27 『週刊エコノミスト』(5月3・10日合併号)の「東奔政走」という記事に、”Friends of ICU”賞のことが紹介されました。
週刊エコノミスト』(5月3・10日合併号)の「東奔政走」という記事に、”Friends of ICU“賞のことが紹介されました。今年は SEALDs のメンバーに授与されましたが、「民主主義・平和・人権を尊重する本学のリベラルアーツの理念を体現した」からです。取材にいらした人羅格さん(毎日新聞論説委員)の見立てでは、夏の参院選に向けて若者の政治意識を高めたい政界や教育関係者の間で密かに注目された、のだとか。
2016.04.23 カラヴァッジョ展を観てきました。
カラヴァッジョ展を観てきました。絵よりも古文書の方が面白かった。食堂でアーティチョークをバター炒めと油炒めでそれぞれ4つ頼んだんだけど、出てきたのがどっちだと給仕に聞いたら「匂いでわかるだろ」と言われて逆上し、刑事沙汰になったとか(1604年4月24日)。それにしても、アーティチョークってそんなに旨いもんかね。
2016.04.22 『アメリカ・キリスト教史』が再版になりました。
アメリカ・キリスト教史』が再版になりました。10年前に書いた本ですが、これで5刷です。誰かがどこかで教科書に使ってるのかな。ありがたいことです。新教出版社には、『ジョナサン・エドワーズ翻訳選集』もご担当いただいており、小林さんには感謝ばかりです。なお、わたしの『反知性主義』は、帯を付け替えて新潮社のフェアに載る予定。今度はトランプ氏の写真つきだとかで、ちょっとなあ。。。
2016.04.15 『文藝春秋』5月号の「同級生交歓」という小さなグラビアページに、小田嶋隆と仲良く写っています。
文藝春秋』5月号の「同級生交歓」という小さなグラビアページに、小田嶋隆と仲良く写っています。小石川高校のすぐ前にある六義園で、まだ寒い朝に撮りました。小中高と一緒だったので、いろいろエピソードはあるのだけれど、やっぱり「宇宙の果ての向こう」の話と、工事中の地下鉄線路を歩いて捕まった話かな。辣腕コラムニストだから、さすがに文章がうまい。でも「神童」みたいだったのは小田嶋の方です。
2016.04.10 今朝の朝日新聞「日曜に想う」の福島申二さんは、これまで9年間も「天声人語」を担当された「天人」のうちの1人です。
今朝の朝日新聞「日曜に想う」の執筆者で編集委員の福島申二さんは、これまで9年間も「天声人語」を担当された2人の「天人」のうちの1人です。交代直後に新しくご担当になった欄で最初にわたしの話したことを書くからと、わざわざ取材においでになりました。トランプ候補と19世紀のジャクソン大統領との類似性についてですが、堅実な福島さんに「トランプ現象を予言したような」と拙著を評していただき、とても光栄に思います。
2016.04.05 『ロゴスの市』(乙川優三郎)を読みました。
『ロゴスの市』(乙川優三郎)を読みました。活水の名誉教授からお手紙をいただき、ICU が舞台になっているよ、と絶賛されたからです。大学時代に出会い、卒業後も何十年と続くほんとに切ない愛と運命の物語で、悲しいけど深く心を揺さぶられます。翻訳も通訳も二次的な仕事だと思っていたけれど、ちょっと見方を改めました。それにしても、じっくり彫琢された無駄のない言葉で、文章も筋書も美しい。関係者にもそうでない人にもお勧めですが、手に取ったら最後まで読まずに置くことはできないのでご注意を。
2016.04.02 学会開催に合わせて、エドワーズ著作翻訳選集の2巻目『自由意志論』が刊行されました。
学会開催に合わせて、エドワーズ著作翻訳選集の2巻目『自由意志論』が刊行されました(「著書」ページ「編著」”Books Edited” をクリック)。意志の自由は、今日でも哲学や脳科学で論じられる未解決の問題です。エドワーズが語りかけた独立革命直前のアメリカは、近代啓蒙主義の人間観に沸き立っていたことでしょうが、21世紀のわれわれが見ている不条理な世界のどん詰まり感は、エドワーズの理解に近いように思います。
2016.03.27 長らく準備してきた「エドワーズ国際学会」がようやく開催され無事閉幕しました。
長らく準備してきた「エドワーズ国際学会」がようやく開催され無事閉幕しました。発表者と参加者、スタッフのみなさんに感謝を申し上げます。こんな学会がアジアで開かれるということ自体が奇跡的なので、エドワーズ学会にふさわしく、開会の挨拶は “Faithful Narrative”から(「講演」ページ)、閉会の挨拶は “History of the Work of Redemption” からいたしました。ICUの桜も開き始めていてよかった。詳細は You Tube などを活用して学会ホームページに載せる予定です。
2016.03.21 『小説トリッパー』(週刊朝日別冊)に「権威の蝕」の連載を始めました(「論文」ページ)。
小説トリッパー』(週刊朝日別冊)に「権威の蝕」の連載を始めました(「論文」ページ)。長いこと書かねばと思っていた「正統と異端」がテーマですが、第一回はトランプ候補の台頭に見る政党政治と正統性の衰退についてです。第二回は丸山眞男の正統論の予定。連載だと締め切りがいつも迫ってきて怖いな。目次を見たら、後ろの方に「阿川せんり」という人がいて、あんりだのせんりだのと、ちょっと可笑しい。
2016.03.16 わたしの『反知性主義』が関西大学の入学試験「国語」に使われました。
わたしの『反知性主義』が関西大学の入学試験「国語」に使われました。長文読解で、選択肢をみると、よく考えさせる設問でなかなか難しい。著者でも正解を選ぶのに苦労するので、入試問題としてはとても出来が良いのだろうと思います。どこの大学でも、入試問題を作るのはたいへん。関西大学の入試センターに敬意を表します。仕掛け人は竹内洋さんかな、それとも西村枝美さんかな。「赤本」にも掲載されます。
2016.03.13 記者クラブの後日談をもう一つ。
記者クラブの後日談をもう一つ。司会をしてくださった共同通信編集委員の杉田弘毅さんが、3/4付「沖縄タイムス」の「核心評論」でわたしの議論を取り上げています。「米大統領選と反知性主義」という題で、配信先は他にもあるのでしょう。今のトランプ候補にいちばんよく似ているのは、1828年のアンドリュー・ジャクソン大統領だと思います。なお、杉田さんの前著『アメリカはなぜ変われるのか』は、オバマ選挙戦を支えた草の根運動の詳細な分析と報告です。
2016.03.11 先日の記者クラブでの会見内容を、毎日新聞社論説委員の大木俊治さんがまとめてくれています。
先日の記者クラブでの会見内容を、毎日新聞社論説委員の大木俊治さんがまとめてくれています(トランプ人気を生んだ米国の「反知性主義」)。わたしの話よりもずっとわかりやすい、簡にして要を得たすばらしい解説です。ぜひお読みください。You Tube を見たら、話し始める前から映されていて、それがごそごそ準備していかにも落ち着きがない。見ていて自分でも笑ってしまいます。
2016.03.03 よその国の大統領選で、これほど忙しくなるとは思いませんでした。
よその国の大統領選で、これほど忙しくなるとは思いませんでした。昨日に続いて今日は、日経新聞映像ニュースの録画と東京FMラジオの電話インタヴュー(MEDIAページ)。みんなトランプ候補と反知性主義とのつながりを尋ねていますが、他の解説者と少し毛色の違う意見を求めてわたしのところに来るようです。それにしても、プロンプターの字が小さくて読むのに苦労した。おっきな目で一生懸命見つめているのはそのためです。。。
2016.03.02 日本記者クラブでの会見(「講演」ページ)。
日本記者クラブでの会見(「講演」ページ)。前回は10年前でした。やはり記者さんたちは幅広い知識をお持ちで、質問も活発で内容が濃かった。すべて “On the Record” だとかで、講演と質疑の全体がすでにアップされていますので、ご覧になれます。それが終わってからBSフジ「プライムニュース」出演。後で見てみると、記者クラブでもテレビでも楽しそうにしゃべってますね。
2016.02.28 左欄の通り、水曜日は記者クラブで会見をしますが、その夜8時から10時までBSフジLIVE プライムニュースに出演します。
左欄の通り、水曜日は記者クラブで会見をしますが、その夜8時から10時までBSフジLIVE プライムニュースに出演します。ちょっと慌ただしいけれど、どちらも都心だし、話題もアメリカ大統領選で共通しているからと、お引き受けしました。わたしはトレンドウオッチングのような話はできないので、少し違う視角から何かコメントできればと思います。
2016.02.24 ちょっと古くなったけど、今日お会いしたので思い出しました。
ちょっと古くなったけど、今日お会いしたので思い出しました。大宅映子さんの2/9 朝日新聞記事「ヤワになった日本が映る」。「メディアが反体制なんてあり得ないと思う。きちんとした国家運営があって、報道、言論の自由があるんですから、体制が存立の前提でしょう。反体制でやってきた、といった物言いには違和感がありました。」実にその通りです。「自分に自信がないから、かさにかかって攻撃する。」ほんと、こういう人いますね。
2016.02.16 日本生産性本部で「経営ビジョン構想懇話会」(「講演」ページ)。
日本生産性本部で「経営ビジョン構想懇話会」(「講演」ページ)。企業トップの方々に何を話そうかと思いましたが、経営やビジネスのことはいつも頭の中にあるのだから、そうでない話をしてくれと言われて納得。それにしても、都心での朝食会って苦手です。出るのは早いし、朝ご飯は家でいつものように食べるし、2回は食べないし、だからお昼にはお腹すいちゃうし。
2016.02.15 日本工学会の主導する「エンジニアリング・リベラルアーツ」の研究会(「講演」ページ)。
日本工学会の主導する「エンジニアリング・リベラルアーツ」の研究会(「講演」ページ)。金澤から東工大に移った札野順大先生のご指名で、ICUのリベラルアーツについて話してきました。打ち上げに神楽坂の焼き鳥屋で話したのだけれど、第一男子寮の同級生って、名古屋大の本間とか、ほんとみんなすごい活躍だね。
2016.02.09 トヨタの張富士夫会長に「リベラルアーツ研究会」の活動をご説明。
トヨタの張富士夫会長に「リベラルアーツ研究会」の活動をご説明。協豊会のこと、販売と開発と製造という3本柱のこと、アメリカのご友人のことなどを伺いました。こちらからは、たとえばAIによる車の自動運転の進歩が自分でドライブするという楽しみと両立するかどうか、企業のトップが最終的な判断をなすときに支えとなる人格の基底は何かなど。気さくで謙虚なお人柄に驚きましたが、ほんとに偉い人はみんな謙虚なのでしょうね。
2016.01.30 ミューラー『福音主義神学概説』がオンデマンドで再版されました(「著書ページ」下、「訳書」の黒いバーをクリック)。
ミューラー『福音主義神学概説』がオンデマンドで再版されました(「著書ページ」下、「訳書」の黒いバーをクリック)。30年近く昔、わたしが最初に訳した本で、まだ共産主義下の東独だった頃、無神論社会の中でどのような神学の思索が可能かを示した鮮烈な内容です。500頁近い分厚さで、初版当時と同じ7800円。
2016.01.28 そっか。日本では芸能人もサラリーマンなんだ。
そっか。日本では芸能人もサラリーマンなんだ。高橋源一郎さんの朝日「論壇時評」に載っていた SMAP 騒動話。猿渡由紀さんのコラムによると、アメリカの俳優たちは自分でスタッフを雇って自分をプロデュースするから、そもそも移籍問題なんて起きない。だからそれぞれ自分の言葉をもって語る存在感のある人間になるんだって。なるほど。
2016.01.22 わたしの本が「紀伊國屋じんぶん大賞2016:読者と選ぶ人文書ベスト30」の14位に入っています。
わたしの本が「紀伊國屋じんぶん大賞2016:読者と選ぶ人文書ベスト30」の14位に入っています。一般読者のアンケートを元に、出版社と書店社員による推薦を加味して集計したものだそうです。ありがたいことです。ところでこのランキング、紀伊國屋の本は一冊も入っていないのだけれど、そういう決まりなのだとしたら尊敬すべき心意気ですね。
2016.01.16 倶進会で公開セミナー(「講演」ページ)。
倶進会で公開セミナー(「講演」ページ)。出席者が多いので机を取り払ってイスだけにしてもらいましたが、それでも満席でした。大学行政の経験者や各界の重鎮がお集まりで、ICU関係者が多いことにも驚きました。倶進会は、もともと戦前に東大の柿内三郎先生が私財を投じて設立された公益財団法人で、ここ30年ほどはわたしの前任者にあたる勝見允行先生が理事長をしておられます。
2016.01.14 年末の『週間読書人』の鼎談書評「政治・社会・人文科学を振り返る」が掲載され、そこに拙著が取り上げられています。
年末の『週間読書人』に宮台真司・苅部直・渡辺靖というお3人の先生による鼎談書評「政治・社会・人文科学を振り返る」が掲載され、そこに拙著が取り上げられています。独占や覇権に異議申し立てをする、アメリカ史の通奏低音としてのカウンター・ディスコース、という適切なまとめがありがたい。そのせいかな、年明けすぐに10刷の報せをもらいました。これで23,000部。すごいね。
2016.01.09 初期アメリカ学会・ピューリタニズム学会共催の拙著合評会(「講演」ページ)。
初期アメリカ学会・ピューリタニズム学会共催の拙著合評会(「講演」ページ)。正月明けなのに、専門家と大学院生がたくさん集まるというので、急いでレズメを用意しました。昨年末の壇蜜さんとの『フライデー』共演事件?から、反知性主義によるトランプ現象の再解釈、組織や正統や権威の崩壊、「秩序の霊」と「自由の霊」のせめぎ合い、ウェーバーのカリスマ論とバーガーの制度論など。International Encyclopedia of Political Science に載せたわたしの項目は、MEDIAページの「事典項目」にあります。
2016.01.05 『みんな彗星を見ていた』を読みました。
みんな彗星を見ていた』を読みました。著者はICU卒業生で、金澤先生の懐かしい西洋音楽史の授業の話が出てきます。「聖遺物のもつ virtus が放射能のように伝染する」というのはカトリック神学の存在論からしてまことに正しい理解だし、「日本は当時のヨーロッパでは難しくなっていた殉教ができる貴重な地域だった」、「キリスト教が反権力だったから迫害されて殉教者が出たのではなくて、迫害され殉教者が出たからキリスト教が危険思想と見なされるようになった」など、納得感満載のすばらしい本です。星野博美さん、ありがとう。列聖の厳格な神学的認証プロセスについては、ピーター・バーガーの拙訳本に詳しく出ています。
2016.01.01 あけましておめでとうございます。
あけましておめでとうございます。毎年のことですが、年賀状は一枚も出しません。じゃクリスマスカードは? すみません、一枚も。わたし宛てにいずれかをお出しくださった方々、ご無礼をお詫び申し上げます。昨年の記事はアーカイヴに移しました。昨年は反知性主義論がずいぶん盛んになりました。わたしの本もまだよく売れています。今年はそろそろ次の本を書かねばと思っていますが、なかなか時間が取れません。