もとは単行本の時に読売新聞で書評したものですが、今回同じ小学館から文庫本になって発行されました(「出版物」ページ「編訳著」セクション)。「解説」は、書評と違ってその後も長く残るので、販促のような内容紹介ではなく背景説明の役割も果たさねばなりません。なぜアメリカとイランという二つの国が戦後国際秩序の大きな軸となって周辺世界を巻き込むことになるのか。岩波講座『世界歴史』に書いたことを下敷きにちょっとだけ説明しておきました。でも、そんな説明はどうでもいいから、ともかく面白いし、第一級の政治小説なのでぜひ読んでみてください。ヒラリー・クリントンが書いたのはどのあたりかも推測しつつ。