「アメリカの宗教と文化――原典と解釈」


東京大学教養学部後期課程 地域文化研究学科 アメリカ地域文化研究
2008年度夏学期 「特殊研究演習III」
515教室 IV 14:40-16:10

授業の目標・概要(Course Objectives)

今学期はひとつアメリカをやろうではないか。歴史は、一次資料を読むだけではあまりに広い海で溺れてしまうし、二次文献ばかりを読むのはお仕着せの解釈で発見の面白さがない。だが、ここにその両面を上手に学ぶよい手引きがある。

授業のキーワード (Keywords): アメリカ、キリスト教、帝国、憲法、奴隷制、原理主義

授業計画(Schedule)

以下はこの授業で論じられるテーマの例である。

1.アメリカの宗教はその始まりにおいてどのくらい排他的であったか
2.アメリカのあの宗教的熱狂はどこから始まっているか
3.アメリカの建国と憲法はどこまで宗教と深くかかわっているか
4.アメリカの帝国的拡張に宗教はどのような支持をあたえたのか
5.アメリカの奴隷制はいかにして宗教と共存することができたのか
6.アメリカのキリスト教原理主義は、どのように胚胎されたか

授業の方法(Teaching Methods)

最初の導入の後は、受講学生を主体に、担当を割り当てて読み進みます。まとまった時間を準備に充てる覚悟をもって授業に臨んでもらいたい。

教科書 (Required Textbook)

Robert R. Mathisen, Critical Issues in American Religious History: A Reader, 2nd revised edition (Baylor University Press, 2006).
購入したい人は、Amazon.com で$41.20, Amazon.co.jp で 5,845円です。ただし、827 頁で厚さは何と 6cm ある。

参考書 (Reference Books)

成績評価方法 (Method of Evaluation)

成績の評価は、課題図書の読解に尽きます。期末の課題については、授業の進行により決めますが、確認程度の軽いものにします。つまり、週毎の課題が大きい(8割)、ということです。自分の担当部分を十分に説明できるように準備すること。他の部分についても、質疑や討論による授業参加を評価します。それぞれのグレードに占める比率は、自己担当部分が5割、それ以外での授業への貢献度が3割、期末課題が2割です。

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